子安宣邦氏と松井久子さんの再婚と思想史への影響?90歳と77歳の夫婦の愛と、思想史家の思想
江戸思想史研究に新風を吹き込んだ子安宣邦。フーコーの言説論を基盤に、荻生徂徠や本居宣長らを「言説」として分析し、従来の思想史を覆す。本書は、思想家の発言を当時の社会状況における事件として捉え、その影響を考察。近代的な視点からの歪みを指摘し、江戸思想を再解釈する。90歳での結婚も話題の著者が、新たな視点から江戸思想を読み解く。
子安思想史への批判と新たな可能性
子安思想史は従来の研究からどう批判されている?
ストーリー叙述に偏っている
この章では、子安思想史に対する批判と、今後の可能性について考察します。
公開日:2021/09/06

✅ 田尻氏は、内藤湖南と網野善彦の考えを基に、近世社会における宗教、経済、文化、政治、そして社会問題が相互に影響し合い、徳川思想を形成したという視点から江戸思想史を解説している。
✅ 本書では、近世社会の変容が、宗教観、表現思想、経済思想、社会統制、そして文化的多様性の発展に影響を与えたことを、具体的な事例を交えて説明している。
✅ 田尻氏は、近世社会における宗教と国家の関係、商品経済と文化の融合、そして社会問題の発生と文化の発展といったテーマを、様々な思想家や出来事を例に挙げて分析し、近世300年の変化を捉えようとしている。
さらに読む ⇒松岡正剛の千夜千冊出典/画像元: https://1000ya.isis.ne.jp/1653.html子安思想史に対する様々な意見が出ていますが、新たな視点や解釈を提示している点は評価できます。
今後の研究に期待したいですね。
子安思想史は、思想家像を史料から再構成することで思想を理解するという従来の日本思想史研究から、新しいストーリー叙述に偏っているという批判を受けている。
田尻祐一郎は、子安思想史が展開する「言説的な接近」は、歴史的・ストーリー的な接近に近似すると指摘し、実存的な接近こそ真の対話と言えるとする。
子安思想史は、思想家の問題意識に内在的に向き合う道を閉ざしがちであるという批判もある一方、近年の研究では、実存的な側面を取り込み、新たな可能性を探求する動きが見られる。
本書は、江戸思想史を従来の近代的な視点からではなく、江戸という視座から見直すことで、新たな江戸像を提示し、近代を反照することを試みる。
著者は、中江藤樹、本居宣長など江戸時代の思想家を当時の言説空間に投げ返すことで、江戸思想の再構成を試みる。
本書は、近代的な思想史の方法論に対する批判的な視座を提供し、江戸思想を「方法としての江戸」という視点から再解釈しようとする。
具体的には、中江藤樹が「近江聖人」として称えられた理由を考察することで、近代的な「聖人」像がどのように構築されてきたのかを明らかにする。
また、山崎闇斎、伊藤仁斎、三宅尚斎、荻生徂徠、中井履軒、賀茂真淵、本居宣長など、各章における江戸思想の解釈について、近代的な視点からの歪みを指摘し、江戸思想本来の姿を明らかにしようとする。
本書は、江戸思想に興味を持つ読者にとって、従来の解釈を覆す新たな視点を与え、江戸思想をより深く理解するための重要な指針となるだろう。
うーん、子安先生の思想も批判があるんですね。でも、色々な視点があるのは面白いですね。もっと色々な本を読んでみたくなりました。
子安宣邦氏の思想史講座と論語塾のご案内
5月の思想史講座のテーマは?
明治維新と日本近代
この章では、子安宣邦氏の思想史講座と論語塾についてご紹介します。

✅ 子安宣邦氏のホームページ「思想史の仕事場」から、思想史講座と論語塾のお知らせが発信されました。
✅ 5月には「明治維新150年」を機に、「明治維新」と「日本近代」の関係を見直す思想史講座が開催されます。
✅ 論語塾では「鬼神論」をテーマに、5月は北京講演のため休講、6月22日からは『朱子語類』と平田篤胤『霊の真柱』を読む講座が開催されます。
さらに読む ⇒子安宣邦のホームページ出典/画像元: https://koyasunobukuni.wordpress.com/講座や塾を通して、子安宣邦氏の思想に触れる機会があるのは良いですね。
学びの場が提供されているのは素晴らしいです。
子安宣邦氏のホームページ「思想史の仕事場」から、5月の思想史講座と論語塾の案内が届きました。
思想史講座では、「明治維新150年」を機に「明治維新」と「日本近代」の結びつきを、津田左右吉の維新観を参考に再考します。
論語塾では、「鬼神論」をテーマに、祖霊と霊魂の観点から『朱子語類』と平田篤胤の『霊の真柱』を学びます。
大阪教室は5月18日(土)に懐徳堂研究会にて、東京教室は5月11日(土)に昭和思想史研究会にて開催されます。
論語塾は5月は北京講演のためお休みで、次回は6月22日(土)に開催されます。
先生の講座、私も受けてみたいですね。最近の若い人は歴史とか興味ないみたいですけど、こういうのは良いと思いますよ。
松井久子さんと子安宣邦さんの出会いから結婚まで
松井さんと子安さんの出会いは?
著書がきっかけ
この章では、松井久子さんと子安宣邦さんの結婚に至るまでの過程を詳しく見ていきます。
公開日:2025/01/25

✅ 松井久子さんは76歳で13歳上の思想史家の子安宣邦さんと再婚しました。結婚後の変化は「ラク」だと感じ、社会的な認知を得て祝福される喜びを語っています。
✅ しかし、日本の夫婦別姓制度の現状には怒りを感じ、名義変更の煩わしさに苦労しています。
✅ 結婚という制度は、夫婦が役割を担いながら生活するものであり、必ずしも幸せとは限りません。しかし、松井さんは、相手と出会って結婚を決めたこと、そして仕事とは違って結婚は裏切られることもあることを実感したと述べています。
さらに読む ⇒婦人公論|芸能、事件、体験告白……知りたいニュースがここに!出典/画像元: https://fujinkoron.jp/articles/-/15271?display=full深い話ができる関係性というのは、本質的な対等さが無ければ生まれない、という言葉が印象的です。
お二人の関係性が良く分かりますね。
松井久子さんは、思想史家の子安宣邦さんと結婚に至るまでの経緯を語っています。
子安さんとの出会いは、松井さんの著書を読んでいたことによる共通の理解から始まりました。
子安さんはメールの中で「深い話ができる関係性というのは、本質的な対等さがなければ生まれない」と述べており、松井さんはその「対等な関係」に価値を見出しました。
過去の結婚で男尊女卑を経験した松井さんにとって、子安さんのような男女平等を意識する男性との出会いは奇跡的でした。
メールでのやり取りを通して距離が縮まり、子安さんは松井さんの家に訪れるようになり、自然と腕を組むなど、まるで長年連れ添った夫婦のような親密な関係へと発展していきました。
素敵ですね!メールでのやり取りからって、なんだかロマンチックですね。年の差とか関係ないんですね!
子安宣邦氏と松井久子さんの生き方から、思想、そして学びの場まで、多様な情報に触れることができました。
💡 子安宣邦氏の思想は、荻生徂徠の研究や「言説論的転回」という方法論を通して、新たな視点を提供しています。
💡 子安宣邦氏と松井久子さんの結婚は、年齢を重ねても新しい生き方を模索し、人生観を共有する姿を示しています。
💡 子安宣邦氏の思想史講座や論語塾は、氏の思想に触れる貴重な機会を提供しています。