立花隆『田中角栄研究』から読み解く、知の巨人とは?立花隆の『田中角栄研究』とその後の影響
伝説のジャーナリスト、立花隆。その名を世に知らしめた田中角栄研究の舞台裏に迫る。未公開資料の行方は?取材日誌が明かす衝撃の真実! さらに、立花隆の思想形成に影響を与えた幼少期の経験、武田徹との知られざる関係も明らかに。 追悼番組情報も満載。 日本のジャーナリズムを変えた男の軌跡を辿る、必見の記事。
💡 立花隆氏の『田中角栄研究』は、田中角栄元首相の金脈を暴き、日本の政治を動かすほどの影響を与えた。
💡 立花隆氏の膨大な取材資料は、公開が滞っており、その行方が不透明になっている。
💡 立花隆氏は、「知の巨人」と呼ばれ、ノンフィクション作家として多大な功績を残した。
今回は、日本のジャーナリズムに大きな影響を与えた立花隆氏の『田中角栄研究』を中心に、その功績と、現在進行形で問題となっている資料の行方についてご紹介します。
田中角栄研究ーその金脈と人脈
田中角栄研究は誰が企画し、誰が取材しましたか?
田中健五、立花隆、児玉隆也
立花隆氏の『田中角栄研究』について、その内容と影響を解説します。

✅ 立花隆による田中角栄の金権政治を暴いた「田中角栄研究」は、1974年11月号の「文藝春秋」に掲載され、田中政権を大きく揺るがした。
✅ 立花隆は、田中角栄が巨額の資金を動かしていた実態を、物的証拠を徹底的に追跡することで明らかにした。
✅ この記事は、当時の日本の政治報道に大きな影響を与え、調査報道の在り方を大きく変えた。
さらに読む ⇒演芸のまわり、うろちょろ。出典/画像元: https://engei-yanbe.com/archives/4869立花隆氏の調査報道は、田中角栄氏の金権政治を暴き、政権を揺るがすほどのインパクトを与えました。
3週間という短期間での取材、そして編集部の結束力も素晴らしいですね。
1974年、立花隆は文藝春秋の特集記事『田中角栄研究ーその金脈と人脈』で、田中角栄の資金源を徹底的に調査しました。
この企画は、編集長の田中健五が持ちかけ、立花は誰でも入手できる資料を使い、噂でしかなかった田中角栄の資金源を立証しました。
立花だけでなく、ルポライターの児玉隆也による田中角栄の秘書、佐藤昭の関係を描いた記事も含まれていました。
わずか3週間という短い取材期間で、当時の編集部員である白石勝が取材班キャップを務め、立花と児玉の記事を完成させました。
この特集は、日本における調査報道の先駆けとして、立花隆の名を世間に知らしめた作品として知られています。
白石勝の長男である郷氏が、白石勝が作成した取材日誌を発見しました。
日誌には、田中角栄研究の舞台裏が克明に記されており、当時の取材の様子や苦労が垣間見れます。
当時、文藝春秋は編集長以下10名の編集部員しかおらず、この企画は、編集部の総力を挙げて取り組んだものだったことが伺えます。
いやー、立花隆氏の調査報道は本当に衝撃的だったな。あの頃は、政治もメディアも熱かった。今の時代にも、あのような気概のあるジャーナリストが出てきてほしいものだ。
立花隆が残した膨大な資料の行方
立花隆さんの膨大な資料、その行方は?
公開は保留中
立花隆氏の資料公開問題について、その背景と現状を解説します。

✅ 故立花隆さんの取材資料が茨城県のテーマパークに寄託される予定だったが、相続人が法的リスクや経済的・人的負担を懸念し、公開が滞っている。
✅ 立花さんの遺志が明確でないこと、秘匿情報を含む可能性があること、維持管理や公開のための費用と人手がかかることが懸念されている。
✅ 相続人の代理人である安福弁護士は、資料の精査が最優先だと主張し、寄託を仲介した板谷さんは安福弁護士の主張に反論している。
さらに読む ⇒東京新聞出典/画像元: https://www.tokyo-np.co.jp/article/222060立花隆氏の貴重な資料が、公開の目処が立たない状況にあるのは残念です。
相続人の心情も理解できますが、立花氏の遺志を尊重し、何らかの形で公開されることを願います。
2022年12月30日現在、立花隆さんの膨大な取材資料の行き先が不透明になっています。
立花さんの遺志が明示されていなかったため、相続人が判断しかねている状況です。
資料は「段ボール100箱分」とされ、中には田中角栄元首相や日本共産党に関する貴重な資料も含まれています。
当初は茨城県のテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」への寄託が報じられたものの、相続代理人の安福弁護士が「秘匿情報」の問題や経済的・人的負担を理由に難色を示し、公開が滞っています。
安福弁護士は、立花さんの著作活動の初期から中期にかけて、匿名を条件に取材された情報が多く含まれており、公開することで立花さんが守ろうとした約束を破る可能性があると主張しています。
一方で、寄託を仲介した板谷さんは安福弁護士の主張を「誇大」と反論し、資料を選別し、秘匿情報の問題が起きそうなものは一定期間公開しないなどの方法で対応できるとしているとのことです。
現状、資料の大半はNHKのドキュメンタリー番組制作のために貸し出されており、関係者の多くはまだ中身に目を通していない状況です。
安福弁護士は資料の精査を最優先とし、それまでは公開を保留する考えを示しています。
資料の公開が滞っているのは、色々な事情があるんだね。でも、文化的な財産として、なんとかして後世に残してほしいものだよ。
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田中角栄を追及した立花隆。その衝撃ノンフィクションと、思想形成に迫る。追悼番組や関連書籍情報も網羅。時代を揺るがせた男の軌跡を解き明かす。