瀬戸内寂聴とフェミニズム、恋愛と仏教、その生き様とは?『夏の終り』から出家まで、瀬戸内寂聴の生涯
平野啓一郎がナビゲートする「文学の森」で、瀬戸内寂聴の『夏の終り』を深掘り! 寂聴との出会い、フェミニズム視点での作品解説、そして逝去を悼む平野の言葉を通して、作品に込められた女性たちの生き方を読み解きます。恋愛遍歴と仏教への帰依、作品に投影された愛と苦悩… 寂聴文学の魅力を再発見する、必聴のライブ配信です。
💡 瀬戸内寂聴の小説『夏の終り』を通じて、ジェンダーの偏見や女性作家の直面した困難について考察。
💡 作家、僧侶として活躍した瀬戸内寂聴の恋愛遍歴と、作品、思想への影響について解説。
💡 瀬戸内寂聴の仏教に対する思想、晩年の活動、そして社会への影響を多角的に分析。
それでは、瀬戸内寂聴がどんな人物だったのか、その生涯を辿っていきましょう。
平野啓一郎が語る『夏の終り』と瀬戸内寂聴のフェミニズム
平野啓一郎が語る瀬戸内寂聴の「花芯」とは?
差別と闘ったフェミニズム小説
本章では、平野啓一郎氏と尾崎真理子氏の対談を基に、瀬戸内寂聴の反戦運動と社会との関わりを紐解きます。
公開日:2022/12/16

✅ この記事は、瀬戸内寂聴の小説家像、特に反戦運動と社会との関わりについて、平野啓一郎と尾崎真理子の対談をもとに解説している。
✅ 瀬戸内寂聴は、湾岸戦争勃発時に8日間絶食して反戦を訴え、その後も戦争や政治問題に対して積極的に行動を起こしていた。
✅ また、エイズ問題をテーマにした新聞小説「愛死」の執筆に至るまでの経緯、瀬戸内寂聴が積極的に社会問題に関わっていた様子が語られている。
さらに読む ⇒平野啓一郎公式サイト出典/画像元: https://k-hirano.com/articles/bungakunomori_202202瀬戸内寂聴の文学的主体とフェミニズムの視点との関連について、平野啓一郎氏の解説は示唆に富んでいますね。
平野啓一郎がナビゲーターを務める文学サークル「文学の森」では、1月クールに瀬戸内寂聴の『夏の終り』を取り上げています。
1月28日に行われたライブ配信では、平野啓一郎が瀬戸内寂聴との出会いから、深い親交、そして昨年11月9日の逝去による悲しみを語りました。
特に、瀬戸内寂聴の小説「花芯」が、当時の文壇から差別的な批評を受けたことについて、フェミニズムの視点から論じ、その歴史的文脈を紹介しています。
平野啓一郎は、瀬戸内寂聴が「女流作家」として文学史に位置づけられることの重要性を強調し、『夏の終り』を通じて、当時の社会における女性に対するジェンダーの偏見や、女性作家が直面した困難について考察しています。
このライブ配信では、平野啓一郎が瀬戸内寂聴の文学的主体とフェミニズムの視点との関連について深く掘り下げ、作品を読み解くための重要な手がかりを提供しています。
いやあ、平野さんの語りはいつも素晴らしいね。寂聴さんの作品の背景にある歴史的文脈がよく分かったよ。
瀬戸内寂聴と澤地久枝の出会いから『夏の終り』
瀬戸内寂聴と澤地久枝の交流で、最も印象的な出来事は何ですか?
『夏の終り』出版と新居への移転
本章では、瀬戸内寂聴さんの恋愛遍歴を通して、彼女の生き様と作品への影響について考察していきます。
公開日:2022/01/13

✅ 瀬戸内寂聴さんは、作家として女性の生き方を描き、51歳で得度し、僧侶として人々を言葉で導いてきた。
✅ 瀬戸内寂聴さんの恋愛遍歴を通して、彼女の生き様と、作品への影響について解説している。特に、作家・小田仁二郎氏との同棲解消を描いた『夏の終り』が、瀬戸内寂聴さんの人生における大きな転機となったことがわかる。
✅ 瀬戸内寂聴さんの作品は、仏教的な思想が根底にあり、自身の経験や恋愛を通して、人生の深みや複雑さを表現している。特に『源氏物語』の現代語訳は、仏教への帰依なしには完成できなかったという寂聴さんの言葉は、彼女の生き様を象徴していると言える。
さらに読む ⇒婦人公論|芸能、事件、体験告白……知りたいニュースがここに!出典/画像元: https://fujinkoron.jp/articles/-/5123?display=full『夏の終り』が瀬戸内寂聴さんの人生における大きな転機となったという事がよく分かりますね。
瀬戸内寂聴は1972年に出版記念会を開催し、澤地久枝さんはその場に居合わせました。
瀬戸内さんは明るくて優雅でありながら、がむしゃらに人生を歩む人でした。
澤地さんと瀬戸内さんの交流は60年にも及び、会うたびに瀬戸内さんの美しさを感じたそうです。
瀬戸内さんは作家・小田仁二郎氏との同棲の清算を描いた作品『夏の終り』を発表し、この作品は彼女の大きな転機となりました。
澤地さんは編集者として「『妻の座なき妻』との訣別」という手記を瀬戸内さんから引き出しました。
瀬戸内さんは男性との別れを決意し、練馬に新居を構えました。
澤地さんはその新居を訪れ、安普請ながらも瀬戸内さんが「一国一城の主」になったことを喜びました。
『夏の終り』には、別れた恋人が几帳面に瀬戸内さんの身の回りを気遣っていた様子が描かれており、瀬戸内さんは当時、澤地さんに「やっぱり仁がいいわ」と笑っていたそうです。
瀬戸内さんのように、色々な経験をしながら、自分の生き方を見つけていくのは素晴らしいわね。
次のページを読む ⇒
愛と仏教、そして禁断の恋…瀬戸内寂聴の波乱万丈な人生を紐解く。不倫、四角関係、出家…彼女の生き様と恋愛観が詰まった珠玉の短編集!