橋本治の世界観とは？『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』から読み解く-多様な才能と社会への問いかけは？40年ぶりの復刊！『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』
作家・橋本治、文学・社会批評・古典研究など多岐にわたる活動の軌跡を辿る。代表作『桃尻娘』から、40年ぶりに復刊された推理小説まで、彼の作品が社会に投げかけた問いとは？ 芥川龍之介への考察、ジェンダー論、安倍政権への鋭い批判… 橋本治が遺した言葉は、今もなお、私達の価値観を揺さぶり続ける。
二人の作家が語る橋本治の文学観
橋本治は芥川龍之介をなぜ「可哀想」と評したのか？
文学制度に阻まれたため
芥川龍之介への解釈を通して、橋本治の文学観に迫ります。
また、橋本治と澁澤龍彥の関係性についても見ていきましょう。
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さらに読む ⇒トップブックオフ公式オンラインストア出典/画像元: https://shopping.bookoff.co.jp/used/0018631828ブックオフで販売されている書籍を通して、橋本治の文学観を深く理解することができます。
芥川龍之介への共感や、批評への影響など、興味深いですね。
安藤は、橋本治と澁澤龍彥の関係について考察し、二人の「幻想文学」への志向と、橋本治が編集を担当した「日本幻想文学集成」シリーズにおける芥川龍之介への解釈について言及します。
安藤は、橋本治が芥川を「可哀想」と評した理由として、芥川が新しい口語文体で「文」を書こうとしていたにも関わらず、当時の文学の制度に押しつぶされてしまったことを挙げ、芥川の苦悩を理解していることを示唆します。
高橋は、橋本治の評論集『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』が、批評の言葉のあり方を大きく変えたと述べ、その影響の大きさを強調します。
芥川を「可哀想」と評した部分、すごく共感できます。時代に翻弄された作家の姿が、橋本治さんの視点を通して見えてくるのは面白いですね。
家父長制の崩壊 社会構造と男性中心的な価値観の変容
家父長制崩壊は誰がどのように進めている？
「女の力」によって
橋本治の『父権制の崩壊』を基に、現代社会における家父長制の変容とその影響について、考察を深めていきます。
公開日:2020/07/15
✅ メアリー・トランプによるドナルド・トランプ大統領の暴露本「Too Much and Never Enough」は、トランプ家の歪んだ家族史と、ドナルドの性格形成に影響を与えた父親フレッドの支配的な教育方針を描いている。
✅ 本書は、「愛情」よりも「強さ」と「他人を凌駕すること」を重要視する、トランプ家の冷酷な価値観と、その価値観がドナルドの性格形成に与えた影響を明らかにしている。また、ドナルドがセルフメイドマンを装いながらも、実際には父親から多額の資金援助を受けていたことや、成功のために倫理観や道徳観を軽視していたことを指摘している。
✅ メアリーは、ニューヨーク・タイムズ紙によるトランプ家の税金詐称に関するスクープ記事に貢献したことを明かし、トランプ一家の人間関係の複雑さと、その裏に隠された金銭的な争いを浮き彫りにしている。
さらに読む ⇒ドナルド・トランプはなぜこのような人物になったのか？」臨床心理学者でもあるトランプの姪が暴くトランプ一家の秘密–洋書ファンクラブ出典/画像元: https://youshofanclub.com/2020/07/15/too-much-and-nerver-enough/橋本治氏が家父長制の崩壊について論じているとのこと、非常に興味深いですね。
現代社会における様々な問題が、このテーマとどのように関連しているのか、深く考察していきたいです。
本書は、橋本氏が『小説トリッパー』に連載した「父権制の崩壊」をテーマとする文章をまとめたものである。
著者は、家父長制が法的には廃止されたものの、戦後においても日本社会を長く支配してきたと主張し、その崩壊が「女の力」によって進んでいると論じる。
具体的には、戦後の日本の変化、特に都会における地域社会の消滅や、男性優位な社会構造の継続が家父長制の残存を物語ると分析する。
また、ドナルド・トランプのような人物の台頭を、家父長制への回帰願望と関連付け、男性が外部のシステムに同調する傾向、特に戦後日本の会社における男性中心の論理を指摘する。
さらに、セクハラやパワハラといった問題を、男性優位の意識や組織構造に基づくものとして分析し、男性中心の論理では女性や組織の外にいる個人を理解することができない現状を批判する。
本書は、家父長制の崩壊という大きなテーマを、社会の構造的な変化、男性優位な価値観、そしてセクハラやパワハラといった現代社会における問題と結びつけながら論じている。
著者の主張は脱線気味ではあるものの、従来の男性中心的な社会構造の見直しを促す重要な考察を提供していると言えるだろう。
トランプさんの暴露本と、橋本治先生の論考が繋がるとは、面白いですね。家父長制って、昔の話じゃないんだなと改めて感じます。
橋本治が見た現代社会
安倍政権の「伝統」や「日本」観を、橋本治氏はどのように批判したか？
近代日本人の「創作」だと批判
橋本治氏の逝去と、彼の社会に対する鋭い視点、そしてその功績が正しく伝えられていない現状について解説します。
公開日:2019/01/31
✅ 作家・橋本治氏が肺炎のため70歳で死去。
✅ 東大時代のコピーやデビュー作『桃尻娘』で知られ、小説、評論、エッセイなど幅広い分野で活躍。
✅ 生前、安倍政権や日本会議が唱える「日本」「伝統」を批判し、「明治以降の近代人が勝手につくったもの」と喝破した。
さらに読む ⇒本と雑誌のニュースサイト／リテラ出典/画像元: https://lite-ra.com/i/2019/01/post-4519.html橋本治氏の訃報記事に対する批判は、彼の作品の本質を理解し、正しく伝えることの重要性を示唆していますね。
彼の作品が持つ社会的な意味を、もっと多くの人に知ってほしいと思いました。
橋本治氏は、安倍政権の政治姿勢や国民のそれに疑問を抱き、特に「伝統」や「日本」といった言葉が安倍政権や日本会議によって語られることに対して批判的でした。
2014年には安倍首相の質問に対する向き合わない姿勢と、それに対して批判が起こらない状況について、国民は「答えになっているかどうか」を判断することを忘れてしまったと指摘しました。
また、夫婦別姓や同性パートナーシップといった議論において、政権側から頻繁に使われる「伝統的な家族制度」という言葉について、橋本氏は「明治以降の近代日本人が「勝手につくった日本」だろう」と批判し、近代以前の「そうじゃない日本」を探し求めていたと述べています。
橋本氏は、安倍政権の政策や国民の現状に対して、鋭い批判を続け、現代社会における「伝統」や「日本」の概念について、深く考察していました。
橋本治は、一部の人々から高く評価されている作家・著述家だったが、一般的には知名度が低かった。
彼の訃報記事は、多くが橋本治の功績を理解せず、画一的で内容のない文章で書かれていた。
特に、東大在学中に手がけた駒場祭のポスター「とめてくれるなおっかさん背中の銀杏が泣いている」が、多くの記事で紹介されていたが、そのインパクトや重要な意味を解説していない点が問題である。
橋本治は、社会批評や国文学研究を通して、鋭い批評性を持ちながらも、学歴に頼らない独自の視点を持つ人物であった。
彼の訃報は、彼の功績を理解し、広く伝えることの重要性を改めて示している。
橋本治さんの訃報記事、確かに内容に物足りなさを感じましたね。もっと彼の作品の魅力を伝える記事があっても良かったと思います。
本日は、橋本治氏の多岐にわたる活動と、社会への鋭い視点、そして作品についてご紹介しました。
彼の作品は、今なお私たちに多くの示唆を与えてくれます。
💡 橋本治は、小説家、評論家、イラストレーターなど多岐にわたる分野で活躍し、1980年代の文芸を牽引した存在。
💡 彼の作品は、家父長制的な権威への反抗、社会への鋭い視点を持ち、現代社会にも通じるテーマを扱っている。
💡 彼の死後も、作品は読み継がれ、社会への問いかけを続けている。彼の作品を通して、私達は社会構造の変化と、人間性に向き合うことができる。
