『白い巨塔』はどこが面白い？：ドラマ、映画、小説、そして現代での解釈の違いとは？財前五郎像の変遷：歴代ドラマから読み解く、医師たちの葛藤と現代医療の課題

今回は、山崎豊子の名作『白い巨塔』を様々な角度から紐解いていきます。

原作小説、映画、ドラマそれぞれの魅力を比較し、現代社会における『白い巨塔』の意味を探求します。

『白い巨塔』への旅立ち：原作と映像化の歴史

『白い巨塔』の映像化作品は、映画版から令和版まで、時代と共に変化を遂げてきました。

各作品の財前五郎役の俳優を比較し、作品全体を考察します。

このところ、「白い巨塔」を観てました。

公開日:2020/04/14

✅ 「白い巨塔」の映画版、昭和版、平成版、令和版を視聴した感想を述べており、特に昭和版と平成版を高く評価している。

✅ 各バージョンの財前五郎役の俳優について評価しており、田宮二郎演じる財前五郎を最も印象的とし、唐沢寿明演じる財前五郎も高く評価している。

✅ 令和版については、役者陣の「ミスキャスト」が多く、全体的に物足りないという評価をしている。

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それぞれの作品にそれぞれの魅力があり、俳優陣の解釈の違いも興味深いです。

特に、田宮二郎さんの財前五郎は、強烈な印象を残しました。

山崎豊子の小説『白い巨塔』は、国立大学医学部を舞台に、教授選を巡る権力闘争と医療現場の葛藤を描いた不朽の名作です。

1966年の映画版（田宮二郎主演）、1978年の連続ドラマ版（田宮二郎主演）、2003年の連続ドラマ版（唐沢寿明主演）と、過去に幾度も映像化されてきました。

筆者は、映画版を鑑賞し、田宮二郎のニヒルで傲慢ながらも情に厚い財前五郎、そして田村高廣と山本學による、患者に献身的な里見脩二の姿を高く評価しています。

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物語は、第一外科助教授の財前五郎が、食道噴門癌の手術を得意とする天才外科医として、次期教授の座を巡る熾烈な争いを繰り広げる姿を描いています。

彼の傲慢な性格と上昇志向の強さから、現教授の東とは対立し、義父の財力とOB会の後押しを受け、あらゆる手段を駆使して教授選に臨みます。

いやあ、懐かしいですね。田宮二郎さんの財前五郎は、本当に迫力がありました。あの時代のドラマは、役者の熱意が画面から伝わってきましたね。

映像化に見る、財前五郎像の変遷

『白い巨塔』は、時代と共に変化する社会情勢や価値観を反映し、財前五郎像も変化してきました。

各ドラマ版の財前五郎像を比較します。

ドラマ「白い巨塔」2019年版が岡田准一で復活…俺は絶対認めない

公開日:2019/05/21

✅ 山崎豊子の小説『白い巨塔』が、2019年に岡田准一主演のドラマとして復活。過去にも何度も映像化されており、今回は5夜連続のスペシャルドラマとして放送。

✅ 山崎豊子の徹底した取材に基づいたリアリティ溢れる作品は、実話と見紛うほどの描写が特徴。『白い巨塔』の財前五郎にもモデルとされる人物が存在する。

✅ 過去のドラマ版では、田宮二郎の熱演が伝説となり、2003年の唐沢寿明版も高い評価を得た。唐沢寿明は、山崎豊子から絶賛されるほどの演技で、新たな『白い巨塔』を築き上げた。

さらに読む ⇒鷺谷政明の神映画レビュー出典/画像元: https://sagitani-eiga.hatenablog.com/entry/2019/05/21/124908

それぞれの俳優が、原作の財前五郎像をどのように解釈し、表現しているのかが興味深いです。

各俳優の個性が光る作品ですね。

ドラマ版『白い巨塔』は、各俳優によって財前五郎像が異なって表現されています。

1978年版の田宮二郎は弱さや人間らしさを、2003年版の唐沢寿明は冷静さや医師としての矜持を表現しました。

筆者は、原作のイメージに最も近いのは唐沢版、山崎豊子の描く財前五郎像に近いのは田宮二郎という印象を持っています。

岡田准一版は、自らの技量への自信を通り越した「狂気」を感じさせ、部下への冷酷さや、敗訴と末期癌に直面した際の取り乱し方が印象的でした。

ドラマ版は、財前五郎の死に際の描写も異なり、田宮二郎版は反省と感謝、唐沢寿明版は医師としての矜持、岡田准一版は名誉への謝罪が強調されていました。

唐沢寿明さんの財前五郎も良かったですが、私はやはり田宮二郎さんの、あの独特の雰囲気と存在感が忘れられません。時代を超えて愛される作品ですね。