柿本多映の世界を紐解く!蛇笏賞受賞と最新句集「ひめむかし」とは?柿本多映の俳句、その魅力と最新の作品
俳句界を牽引する柿本多映。既刊句集と未収録作品1500句超を網羅した『柿本多映俳句集成』が、第54回蛇笏賞受賞!90歳を超えてもなお、独自の表現を追求する柿本多映の全貌がここに。生命力溢れる句、師への想いを込めた句など、その奥深い世界観を堪能できる一冊。別冊付録の座談会「生命を不意に貫く言葉」も必見。俳句の新たな可能性を感じてください。
💡 第54回蛇笏賞を受賞した『柿本多映俳句集成』の内容と、柿本多映氏の作風について解説します。
💡 柿本多映氏の俳句の魅力に迫り、日々の生活を題材にした句がどのように表現されているのかを紹介します。
💡 最新句集「ひめむかし」に収録されている句を通して、柿本多映氏の視点や、師への追悼の念に触れます。
柿本多映氏の俳句の世界を様々な角度から見ていきましょう。
柿本多映の俳句世界
柿本多映の俳句世界を網羅した貴重な資料とは?
「柿本多映俳句集成」
柿本多映氏の作風は、言葉によって世界を生み出す作句法と、言葉の呪術性が評価されています。

✅ 柿本多映氏の『柿本多映俳句集成』が第54回蛇笏賞を受賞しました。
✅ 同作品は、既刊の6冊の句集に加え、未収録作品や抜粋などを収録したもので、過去に『澁谷道俳句集成』が受賞した例を踏まえて、選考対象となりました。
✅ 選評では、柿本氏の作風について、「言葉によって世界を生み出していく作句法」や「言葉の呪術性」が評価されました。
さらに読む ⇒公益財団法人 角川文化振興財団出典/画像元: https://www.kadokawa-zaidan.or.jp/kensyou/dakotu/54th_dakotu/dakotu.html柿本多映氏の俳句は、90歳を超えてもなお、独自の表現を追求し続けている点が素晴らしいと感じました。
柿本多映は1928年生まれ、赤尾兜子、橋閒石、桂信子らに師事した俳人です。
晩年には、独自の表現で俳句の世界を牽引しました。
本書『柿本多映俳句集成』は、既刊7句集の初版刊行時の構成をそのままに、各句集の目次、序文、句作品、跋、著者あとがきや寄稿文などを再現して掲載しています。
更に、未収録作品1500句余を「拾遺」として収録し、詳細年譜、解題、初句索引も付されています。
本書は、90歳を超えてなお独自の先鋭的な表現に取り組む柿本多映の俳句世界を網羅したもので、読者にとって貴重な資料となるでしょう。
柿本先生の作品は、まさに生きた証。こうしてまとめて読めるのは貴重じゃのう。
柿本多映の俳句の魅力
柿本多映の俳句の魅力は?
幻想的な世界観と鋭い言語感覚
日常の出来事を題材に、柿本多映氏の感性が光る俳句に触れ、私も俳句に興味を持ちました。
公開日:2022/02/14

✅ 週末の過ごし方を記した日記のような文章で、雪遊び、習い事、美容院、バレンタイン、おもちゃの整理、家族で食べた食事などが詳細に描写されている。
✅ 特に、シュークリームを買った際に店員から「ここのパティシエは元バリスタなんですよ!!」と熱心に説明されたこと、しかしその説明に疑問を感じたこと、また俳句雑誌「俳句あるふぁ」の特集記事を読んで感銘を受けたことなどが印象に残る。
✅ 文章全体から、著者は日々の生活を楽しんでおり、特に食べ物や家族との時間、文化的な活動(俳句など)に喜びを感じている様子が伺える。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://tpb.hatenablog.com/entry/2022/02/14/203723日常の出来事を俳句にするという表現方法に、感銘を受けました。
食べ物や家族との時間を大切にしている様子が伝わってきます。
本書の刊行を記念して、村上鞆彦、神野紗希、関悦史による座談会「生命を不意に貫く言葉」が収録された別冊付録の栞も付属しています。
この座談会では、柿本多映の俳句の特徴である幻想的な世界観、鋭い言語感覚、自然と人間の深い結びつきなどが語られています。
本書を通じて、柿本多映の俳句の魅力を存分に味わうことができるでしょう。
日常を慈しむように表現する俳句って素敵ですよね。私も見習いたいです。
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蛇笏賞受賞!柿本多映句集『ひめむかし』。言葉で世界を紡ぎ出す作風は必見。自然、生命への深い洞察と、師への追悼の念が込められた、重厚な句集。