馬場あき子とは?歌人人生と作品の魅力に迫る!94歳の歌人・馬場あき子の短歌世界
94歳の歌人、馬場あき子。戦中からの創作活動を経て、伝統と革新を融合させた独自の歌世界を確立。代表作「鯨の世紀」をはじめ、繊細な感性と知性で現代短歌を牽引。能楽への造詣も深く、後進の指導にも尽力。阿部顕嵐との対談では、『新古今和歌集』を「戦後歌集」と捉え、新たな視点を提示。75年の歌業を網羅した全歌集は、短歌史に残る貴重な記録。
多岐にわたる活動と功績
馬場あき子さんはどんな分野で活躍した人?
評論家、能作家、教育者
馬場あき子さんの多岐にわたる活動は、彼女の豊かな才能と飽くなき探求心を示しています。
短歌だけでなく、評論、能楽、教育など、様々な分野での活躍は、彼女の歌をさらに深く理解する上で欠かせません。
公開日:2023/06/04

✅ この記事は、95歳の歌人である馬場あき子さんのインタビュー記事であり、彼女の生い立ち、戦時中の経験、短歌への情熱について詳細に語られています。
✅ 馬場さんは、短歌を通して自身の経験や感情を表現しており、特に戦争体験を題材にした作品には深く強い思い入れを持っていることがわかります。
✅ 記事では、馬場さんの短歌に対する考え方、社会への関心、そして現在も現役で創作活動を続ける彼女の生き生きとした姿が描かれています。
さらに読む ⇒婦人画報デジタル食も文化もウェルネスも。「本物」がここにある出典/画像元: https://www.fujingaho.jp/culture/interviews/a44033959/baba-akiko-utatojinsei-230604/95歳にしてなお、創作活動を続ける姿は、本当に素晴らしいですね。
短歌を通して、自分の考えや感情を表現し続ける姿は、多くの人々に勇気を与えますね。
馬場あき子さんは、評論家、能作家、教育者としても活躍しています。
能楽喜多流宗家に入門し、古典芸能への深い造詣を深めました。
現在は歌誌「かりん」の主宰として後進の指導にも尽力し、朝日歌壇選者としても活躍しています。
70年以上にわたる創作活動は、1万首を超える歌の集積となり、『馬場あき子全歌集』(角川書店)に結実しました。
馬場あき子の存在は、伝統と革新、古典と現代の狭間で独自の歌の世界を築き上げ、現代短歌の新境地を切り拓いた、日本の短歌史に大きな足跡を残す人物と言えるでしょう。
すごい!95歳って!レトロカルチャーにも通じる物を感じますね。短歌って、奥が深そう。なんか、カッコいいな。
『新古今和歌集』と「幽玄」への考察
阿部顕嵐さんと馬場あき子さんの対談で明らかになった、能と和歌の意外な関係とは?
「幽玄」の共通項
馬場あき子さんの「新古今和歌集」に対する考察は、彼女の古典への深い理解と、現代的な視点が融合した興味深いものです。
阿部顕嵐さんとの対談を通して、その魅力がより具体的に示されています。

✅ 「新古今和歌集」は、鎌倉幕府による源平争乱の戦後歌集であり、平安朝の美が失われた後、新たな美意識を求めて生まれたことを、歌人・馬場あき子さんが解説。
✅ 馬場さんは、源平争乱で亡くなった才能ある若者たちの死が、当時の文化の滅亡を象徴し、公家たちが新たな美意識を模索する契機になったと説明。
✅ 「幽玄」という言葉は、藤原俊成の「余情妖艶」や「余情幽玄」に由来し、平安朝の美意識を受け継ぎながらも、戦後の現実を反映した新しい美意識を表していることを、阿部顕嵐さんと馬場さんが対話形式で考察。
さらに読む ⇒和樂美の国ニッポンをもっと知る!出典/画像元: https://intojapanwaraku.com/culture/256497/この対談は、古典の魅力を再発見するきっかけになりますね。
「幽玄」という言葉の意味が、こんなにも奥深いものだったとは驚きです。
新しい視点を与えてくれますね。
阿部顕嵐さんが、歌人・馬場あき子さんと対談。
阿部さんが興味を持つ世阿弥や千利休と『新古今和歌集』の関係について、馬場さんから興味深い解説を受けた。
馬場さんは、源平争乱後の鎌倉時代を「戦後」と捉え、『新古今和歌集』は、平安朝の美を継承しつつ、新たな時代の美意識を追求した「戦後歌集」だと語る。
戦争で傷ついた女性たちの歌も収録されていることから、当時の社会状況が反映されていると説明した。
さらに、藤原俊成や藤原定家が提唱した「余情妖艶」「余情幽玄」が、能の「幽玄」に繋がっていることを明らかにし、阿部さんは「幽玄」のイメージが大きく変わったと語った。
なるほど、源平争乱が「戦後」ですか。歴史的な視点でも、短歌を読み解くことができるんですね。勉強になります。
「馬場あき子全歌集」の刊行
馬場あき子全歌集はどんな内容?
全歌集と解説書2冊のセット
「馬場あき子全歌集」は、馬場あき子さんの75年にわたる歌業の集大成であり、彼女の作品世界を深く知るための貴重な資料です。
ファンにとっては必携の書となるでしょう。

✅ 本書は、現代短歌を代表する歌人・馬場あき子の全27歌集を収録した、約1万首の作品集です。
✅ 「早笛」から「あさげゆふげ」までの全歌集に加え、詳細年譜、上句索引、下句索引などが収録されており、馬場あき子の作品世界を深く探求することができます。
✅ カドカワストア限定特典として、角川『短歌』掲載の重要作品を初出のまま再録した小冊子が付属します。
さらに読む ⇒カドスト出典/画像元: https://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g321905000405/この全歌集は、馬場あき子さんの歌の全てが詰まっているんですね。
75年間の集大成と思うと、その重みに圧倒されます。
ぜひ、手に取ってみたいですね。
公益財団法人角川文化振興財団は、現代短歌を代表する歌人・馬場あき子の全27歌集・約1万首をまとめた決定版の全歌集「馬場あき子全歌集」を2021年10月1日に刊行いたします。
本書は、全27歌集を収録した作品集と、解題、代表的な馬場あき子論、詳細な年譜、著作一覧、上句・下句索引などを収録した解説書2冊のセットです。
2冊セットで、馬場あき子の75年の歌業の集大成を網羅しており、貴重な資料となっています。
全部で27歌集も!すごいですね。全部読破するのは大変そうだけど、興味深いですね!
本日は、馬場あき子さんの歌人としての歩み、作品の魅力、そして多岐にわたる活動についてご紹介しました。
彼女の情熱と才能が、多くの人々を魅了し続けている理由がよくわかりました。
💡 70年以上の歌人人生を歩み、27歌集を出版。約1万首を詠む。
💡 代表作「鯨の世紀」は、現代社会への警鐘を込めた作品。
💡 評論、能楽、教育など多岐にわたる活動を展開し、現代短歌界に貢献。