イタコとは？東北の霊媒師、口寄せの文化とは？イタコ、口寄せ、恐山、霊能力の秘密

本日はイタコについて、その文化や現代における活動など、多角的に見ていきましょう。

日本の信仰とイタコのルーツ

近年注目を集めるイタコですが、その背景には日本の伝統的な信仰があります。

今回は、日本の信仰とイタコのルーツについて解説します。

消えゆく習俗—青森県の女性霊媒師「イタコ」から見る日本人の死生観

公開日:2023/03/26

✅ 日本人は無宗教と誤解されがちだが、実際には自然崇拝や先祖供養を基盤とした信仰が根強く、お盆の帰省や食事前の「いただきます」など、日常の行動に表れている。

✅ イタコは、死者の霊を呼び出し言葉を伝える「口寄せ」を行う存在で、霊肉二元論に基づいた死生観を持つ。イタコは修行を通して技法を習得し、地域の相談役としても機能している。

✅ イタコは、視覚障害を持つ女性の職業として組織化され、師弟関係を通じて技術が継承されている。その活動は、地域社会における弱者救済システムとしての側面も持っている。

さらに読む ⇒nippon.com出典/画像元: https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g02228/

日本人の精神性に深く根ざした信仰と、イタコの役割は興味深いですね。

死生観に基づいた文化は、現代社会にも示唆を与えるのではないでしょうか。

日本には、自然崇拝と先祖供養を基盤とした独特の信仰文化があり、イタコはその象徴として存在してきた。

お盆の墓参りやお供え、食事前の「いただきます」といった日常の習慣にも、この信仰が根付いている。

この信仰は、精霊信仰、仏教、神道、儒教などが混ざり合い、青森県のイタコを生み出した。

イタコの起源は縄文時代にまで遡り、口寄せの文化を基盤としている。

イタコは、主に東北地方で活動した視覚障害を持つ女性で、死者の霊を呼び出し、その言葉を伝える能力を持つ。

彼女たちは、単なる占い師ではなく、地域社会の相談役としての役割も担っていた。

イタコという言葉は聞いたことはありましたが、その背景にある文化や歴史は初めて知りました。昔の人は、色々なものに信仰心を持って生きていたんですね。

口寄せとイタコの技術

イタコが口寄せを行う様子や、その技術について詳しく見ていきましょう。

恐山大祭での口寄せのエピソードを交えながら解説します。

恐山の大祭でイタコに母を口寄せしてもらう

公開日:2017/08/15

✅ 青森県の下北半島にある恐山は霊場として知られ、死者の供養が行われる場所であり、夏と秋に恐山大祭が開催される。

✅ 恐山大祭では、霊能力を持つイタコが口寄せを行い、死者との交信を希望する人々が長い列を作る。

✅ 著者は、イタコに亡き母の口寄せを依頼するため恐山を訪れ、比較的空いていた大祭2日目に、母との交信を試みた。

さらに読む ⇒自分らしい列車旅と出会う びゅうたび出典/画像元: https://www.viewtabi.jp/articles/17081501-2

恐山大祭での口寄せのエピソードは、大変興味深いですね。

実際に故人と対話する体験は、深く心に刻まれるものだと思います。

イタコが用いる口寄せは、肉体と霊魂は別という霊肉二元論に基づいている。

死者の霊は山に向かい、子孫の供養を経て神になると考えられ、イタコは彼らの言葉を人々に伝える。

イタコは、ユタやカミサマとは異なり、修行を通して技術を習得する技能者であり、師弟関係を通して伝統が受け継がれてきた。

口寄せには、死者を対象とする「仏口」の他、神霊を対象とする「神口」、生者を対象とする「生口」といった種類がある。

恐山は死者の供養場として知られ、イタコは7月の恐山大祭などで口寄せの儀式を行う。

口寄せの際には、故人との関係性や命日、状況などの情報が必要となる。

口寄せは、依頼者の心の慰めとなり、グリーフケアの役割も担っていた。

口寄せが、依頼者の心の支えになっていると知り、イタコの存在意義を感じました。科学では説明できないものが、そこには確かに存在するのかもしれませんね。