片岡仁左衛門『絵本合法衢』は、悪役の魅力が詰まった舞台?仁左衛門の“一世一代”の舞台とは!!?
歌舞伎界の至宝、片岡仁左衛門が「絵本合法衢」で悪役の魅力全開!冷酷非道な武士と愛嬌たっぷりの町人を一人二役で熱演!見ごたえ満点の舞台を、あなたも体感せよ!
💡 片岡仁左衛門が「絵本合法衢」で左枝大学之助と太平次の2役を熱演した。
💡 仁左衛門は悪役の魅力を存分に発揮し、観客を魅了した。
💡 歌舞伎座四月大歌舞伎では、昼の部には明治150年を記念した作品や尾上菊五郎の2役による迫真の演技が披露された。
それでは、歌舞伎座百三十年四月大歌舞伎『絵本合法衢』について詳しく見ていきましょう。
歌舞伎座百三十年四月大歌舞伎 『絵本合法衢』
仁左衛門は『絵本合法衢』でどんな役を演じた?
大学之助と太平次
Chapter-1では、歌舞伎座百三十年四月大歌舞伎『絵本合法衢』の内容について詳しくご紹介します。

✅ 歌舞伎座130年「四月大歌舞伎」では、片岡仁左衛門が「絵本合法衢」で左枝大学之助と立場の太平次の2役を演じ、一世一代の悪役を熱演した。
✅ 仁左衛門は冷酷で豪快な大学之助と、強欲で狡猾な太平次を演じ分け、観客を魅了した。
✅ 昼の部では、「西郷と勝」と「裏表先代萩 足利家御家騒動・大場道益殺し・小助対決」が上演され、明治150年を記念した作品と、尾上菊五郎の2役による迫真の演技が披露された。
さらに読む ⇒ナタリー - ポップカルチャーのニュースサイト出典/画像元: https://natalie.mu/stage/news/276330仁左衛門さんの悪役は、迫力がありながらもどこか哀愁を感じさせる、まさに圧巻の演技でしたね。
十五代目片岡仁左衛門は、歌舞伎座百三十年四月大歌舞伎の夜の部で、鶴屋南北作の通し狂言『絵本合法衢』に主演しました。
この作品は、武士の左枝大学之助と町人の太平次の2役を演じ分けるもので、仁左衛門は、冷酷非道な大学之助と、愛嬌と残酷な一面を持つ太平次の両方を見事に演じきり、観客を魅了しました。
仁左衛門は、この2役を演じる上で、わずかな間の取り方によって、惨劇の合間にも笑いを生み出し、観客を引きつけました。
共演者たちも、個性豊かなキャラクターで作品に彩りを添えていました。
孝太郎演じるお亀は、一途で強気な道具屋の娘、時蔵演じるお松は、身持ちの悪い後家、萬次郎演じるおりよは、手ごわい女主人、彌十郎演じる瀬左衛門と弥十郎は、兄弟で外見が同じという設定で、笑いをもたらしました。
錦之助演じる与兵衛は、上品な二枚目で、作品に華を添えましたが、不幸な運命をたどる役柄で、悪人2人の恐ろしさを際立たせました。
『絵本合法衢』は、悪人が美しくかっこいい歌舞伎の魅力が詰まった作品であり、仁左衛門の卓越した演技と共演者の個性が光る、見ごたえのある舞台でした。
わあ、懐かしいですね。昔はよく歌舞伎を観に行ってたんですよ。仁左衛門さんの舞台は、何度観ても飽きませんね。
仁左衛門の語る『絵本合法衢』の魅力
仁左衛門が熱演する「絵本合法衢」の見どころは?
悪役の魅力と人間模様
Chapter-2では、片岡仁左衛門さん自身の言葉から『絵本合法衢』の魅力に迫ってみましょう。

✅ 片岡仁左衛門は、7月3日から大阪松竹座で上演される「関西・歌舞伎を愛する会 第二十四回 七月大歌舞伎」への意気込みを語りました。
✅ 仁左衛門は、自身の役柄について、技術よりも役柄にぶつかっていくタイプであり、昼の部の伊織も夜の部の極悪人も、自身の中に存在するものであると語り、芝居を通して観客に悪を楽しみてもらいたいと述べました。
✅ 仁左衛門は、今回の公演が、昨年亡くなった演出・補綴の奈河彰輔さんへの追悼公演であることを明かし、関西の歌舞伎への情熱を改めて示しました。
さらに読む ⇒歌舞伎美人出典/画像元: https://www.kabuki-bito.jp/news/1216仁左衛門さんの言葉に、役者としての深い情熱を感じますね。
片岡仁左衛門は、大阪松竹座で初上演される四世南北の作品『絵本合法衢』で、大名多賀家の一門・左枝大学之助とその配下の立場の太平次の二役を熱演します。
仁左衛門は「悪役が好き」と語り、武家人と市井の民のコントラストや、残酷な物語の中にこそ面白みがあると語ります。
『七月大歌舞伎』では、昼の部には『鈴ヶ森』と『雷船頭』、『ぢいさんばあさん』を上演し、夜の部には『絵本合法衢』を上演します。
仁左衛門は、南北作品の魅力を「人間が゛生゛で描かれていること」と語り、悪人や善人がそれぞれの生き様を懸命に生きている様子が描き出されていると説明します。
初めて歌舞伎を観る方にも分かりやすい作品が揃っている『七月大歌舞伎』は、昼の部は短時間で気軽に鑑賞でき、夜の部では『絵本合法衢』を観賞後にお茶を飲みながら感想を語り合える時間もあると仁左衛門は勧めます。
歌舞伎って、歴史や文化を感じられて、本当に素晴らしいですね。
伝統と継承、そして未来へ
仁左衛門が「七月大歌舞伎」に込める熱い思いとは?
伝統継承と歌舞伎の魅力発信
Chapter-3では、歌舞伎座七月大歌舞伎の作品内容と、片岡仁左衛門さんの歌舞伎への熱い思いをご紹介します。
公開日:2024/07/26

✅ 歌舞伎座七月大歌舞伎では、「星合世十三團 成田千本桜」と「千成瓢薫風聚光 裏表太閤記」の2演目が上演され、それぞれ昼夜の魅力を放つ。
✅ 昼の部「星合世十三團 成田千本桜」は、市川團十郎が13役を早替りで演じる演出が話題。鮮やかな衣装替えと宙乗りが見どころで、観客を魅了するエンターテインメント性の高い作品となっている。
✅ 夜の部「千成瓢薫風聚光 裏表太閤記」は、天下人・豊臣秀吉の華やかな表の物語と、その陰にある明智光秀らの悲劇的な゛裏゛の物語を織り交ぜた壮大な作品。宙乗り、早替り、大滝での大立廻りなど歌舞伎の醍醐味を凝縮し、43年ぶりの再演で新たな構想で幕を開ける。
さらに読む ⇒ぴあエンタメ情報出典/画像元: https://lp.p.pia.jp/article/news/375422/index.html?detail=true歌舞伎は、伝統と革新が融合した素晴らしい芸術ですね。
若い世代にも受け継がれていくことを願っています。
仁左衛門は、演出・補綴の故奈河彰輔氏への追悼の意も込めて、作品作りに臨みます。
奈河氏との半世紀以上の付き合いの中で、お芝居の作り方を学び、作品作りへの思い入れも深いです。
『七月大歌舞伎』は、約40年前に゛歌舞伎を育てる会゛から始まり、関西での歌舞伎公演が増加しました。
仁左衛門は、この伝統を守り、多くの人に歌舞伎の魅力を伝えたいという強い意志を持っています。
歌舞伎未経験者にも楽しめる作品を揃え、大成功を収めたいと意気込んでいます。
歌舞伎の世界って奥が深いですね。伝統を守りながら、新しいものも取り入れていくのは、本当に素晴らしいと思います。
『絵本合法衢』の舞台背景と歴史的考察
「絵本合法衢」は何を題材にした歌舞伎作品?
前田大学之助の仇討ち
Chapter-4では、『絵本合法衢』の舞台背景と歴史的な考察について解説していきます。
公開日:2013/03/03

✅ 合邦辻 閻魔堂 西方寺は、聖徳太子が創建したと伝えられる寺院で、現在は融通念仏宗・西方寺の境内に移されています。
✅ 本尊は閻魔大王で、首から上、頭や脳、咳の神様として知られ、現在も祈祷が行なわれ、お守りが授かっています。
✅ 文楽および歌舞伎の『摂州合邦辻』の舞台としても有名で、歌舞伎「絵本合法衢」にも登場します。
さらに読む ⇒まち遊び寺社巡り古墳歩き出典/画像元: https://jotoyumekoi.hatenablog.com/entry/2013/03/03/172800歴史と文化が深く結びついた舞台ですね。
『絵本合法衢』は、加賀前田家の一門前田大学之助の仇討ち事件を題材にした歌舞伎作品です。
舞台は近江国(現在の滋賀県)に移され、多賀家、鏡山などの地名を用いることで、前田家への配慮がなされています。
作品名は能『弱法師』や説経節『摂州合邦辻』を彷彿とさせるもので、特に大詰めの『合法庵室の場』は『摂州合邦辻』の「合邦庵室の場」をパロディとして作られたと考えられています。
『摂州合邦辻』には「天王寺万代池の場」があり、合邦が閻魔堂建立の勧進をする場面がありますが、これは大阪の下寺町筋と国道25号線の交差点にあった合法辻閻魔堂を下敷きにしています。
合法辻は、聖徳太子が物部守屋と仏法について論じた場所であり、かつて伽藍があったとされていますが、兵火に遭い、現在は閻魔堂は西方寺境内に移築されています。
『絵本合法衢』でも、閻魔堂は修行僧合法が造った閻魔王の像を祀る堂という設定で、合法は閻魔の力を借りて仇討ちを成就しようとします。
江戸時代には、各地に閻魔堂が建てられ、閻魔大王は亡者を裁く恐ろしい存在とされていましたが、一方で、地獄を支配する十王の本地として地蔵菩薩とされ、人々の信仰を集めていました。
閻魔は、地蔵信仰と結びつき、苦しみから救ってくれる存在としても認識されていました。
なお、この作品は歌舞伎作品ということもあり、歴史的な事実とは異なる部分も含まれている可能性があります。
昔は、こういう話よく聞きましたね。懐かしい。
仁左衛門の゛一世一代゛への思い
仁左衛門が「絵本合法衢」で演じる役柄の魅力は?
悪役の魅力が満載です
Chapter-5では、片岡仁左衛門さんの゛一世一代゛の舞台への思いをご紹介します。

✅ 片岡仁左衛門が「絵本合法衢」の大学之助・太平次を演じるのはこれが最後であり、悪役を演じる仁左衛門の凄みが感じられる舞台となっている。
✅ 昼の部は明治150年記念と銘打った「西郷と勝」と菊五郎が演じる「裏表先代萩」が上演される。
✅ 「絵本合法衢」の悪役を演じる仁左衛門の姿と、昼の部の「西郷と勝」と「裏表先代萩」が見どころであり、チケットは完売のため、松竹に回数券の発売を希望する声もある。
さらに読む ⇒【公式】中央区観光協会特派員ブログ出典/画像元: https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/archive/2018/04/post-5125.html仁左衛門さんの舞台は、本当に見ごたえがありますね。
片岡仁左衛門は、4月2日(月)に初日を迎える歌舞伎座百三十年「四月大歌舞伎」夜の部で上演される通し狂言『絵本合法衢』で、左枝大学之助と太平次の2役を演じます。
仁左衛門は、役づくりの工夫について「自然と出てくるもの」と語り、南北の役がすっと入ってくることに触れ、今回の公演を一世一代と銘打った理由を語りました。
今回の公演では、劇場の広さや客席への声の届き方などを考慮し、お客様に楽しんでいただけるよう工夫を重ねています。
悪役の魅力を存分にご堪能いただけるよう、仁左衛門は役作りに真摯に取り組んでいます。
歌舞伎って、役者さんの人生そのものが舞台になっているような気がしますね。
今回の記事では、片岡仁左衛門さんの『絵本合法衢』への熱い想いを、様々な角度からご紹介しました。
💡 片岡仁左衛門が「絵本合法衢」で左枝大学之助と太平次の2役を熱演した。
💡 仁左衛門の悪役に対する情熱と、役への深い理解が感じられる舞台となっている。
💡 歌舞伎を通して、伝統文化の素晴らしさ、そして役者たちの情熱を感じることができる。