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『白い巨塔』再放送はなぜ?各ドラマ版と現代医療への問いかけ?岡田准一版「白い巨塔」を中心に、過去作との違いを比較

不朽の名作『白い巨塔』。時代と共に変化する医療技術と、医師たちの葛藤を描き、1978年、2003年、2019年と三度映像化。各作品の財前五郎像の違い、医療ミスの裁判劇としてのリアリティ、そして現代医療が抱える課題を浮き彫りにします。患者、遺族、医師、弁護士…それぞれの視点から、医療の真の意味を問いかける、重厚な人間ドラマ。

『白い巨塔』再放送はなぜ?各ドラマ版と現代医療への問いかけ?岡田准一版「白い巨塔」を中心に、過去作との違いを比較

📘 この記事で分かる事!

💡 山崎豊子の小説を原作とした医療ドラマ『白い巨塔』は、各時代を代表する俳優陣によって映像化されてきた。

💡 2019年版では、岡田准一が主演を務め、原作のテーマである権力闘争や医療ミス、人間ドラマを現代的に描いている。

💡 BS11での再放送を機に、各ドラマ版の違いや、現代医療が抱える問題点について考察を深めていく。

それでは、各章を通して、ドラマ『白い巨塔』の魅力に迫っていきましょう。

始まりと変遷

白い巨塔、何度映像化?時代と共にどう変化した?

3度!医療技術、患者の病状、記録媒体。

『白い巨塔』は、1978年、2003年、そして2019年と、時代に合わせて映像化されてきました。

今回は、2019年版を軸に、各作品の違いを見ていきましょう。

白い巨塔」相関図とキャストは?岡田准一主演テレビ朝日5夜連続SP!

公開日:2019/04/26

白い巨塔」相関図とキャストは?岡田准一主演テレビ朝日5夜連続SP!

✅ 2019年5月にテレビ朝日開局60周年記念として、岡田准一主演の5夜連続ドラマスペシャル「白い巨塔」が放送された。

✅ ドラマは、山崎豊子の小説を原作とし、2019年の現代を舞台に、腹腔鏡手術のスペシャリストである財前五郎が、大学病院内の権力闘争や医療ミスの裁判に巻き込まれる姿を描く。

✅ 過去にも映画やドラマ化されている人気作品であり、今回はテレビ朝日による3度目のドラマ化で、過去作品とのキャスト比較も行われている。

さらに読む ⇒よろず堂通信出典/画像元: https://yorozu-do.com/shiroikyotou/

各ドラマ版で、医療技術や患者の病状、記録媒体の変化など、時代の変化が反映されている点が興味深いですね。

特に、医療を取り巻く環境の変化は、ドラマを見る上での新たな視点を与えてくれます。

山崎豊子の長編小説を原作とする『白い巨塔』は、医療界の権力闘争と医師たちの葛藤を描き、1978年(田宮二郎主演)、2003年(唐沢寿明主演)、そして2019年(岡田准一主演)と、幾度となく映像化されてきました。

それぞれのドラマは、時代の医療技術の進歩を反映し、患者の病状や診断方法、手術方法に変化が見られます。

初期の田宮版では胃がんに対し、最新の岡田版では膵臓がんが描かれるなど、患者の病状は多様化しています。

一方、記録媒体は紙カルテから電子カルテへと変化するなど、医療を取り巻く環境も大きく変化しました。

今回の記事では、現代版のドラマを中心に扱うとのこと、楽しみにしております。しかし、やはり田宮二郎さんの財前五郎は別格だったなぁ…。

財前五郎の肖像

各ドラマ版、財前五郎の最も特徴的な違いは何?

俳優によって、異なる解釈が加えられた点。

岡田准一版『白い巨塔』では、財前五郎と里見脩二の友情が深く描かれています。

財前の最期の場所や遺書の内容の変化は、これまでの作品とは異なる印象を与えました。

岡田准一『白い巨塔』唐沢寿明版との゛決定的な違い゛に反響続出「印象が全く変わるね」
岡田准一『白い巨塔』唐沢寿明版との゛決定的な違い゛に反響続出「印象が全く変わるね」

✅ 岡田准一版『白い巨塔』では、財前と里見の友情が中心に描かれ、財前が里見に心を開く姿や、感謝の言葉を伝えるシーンが印象的だった。

✅ 特に、財前の最期の場所が愛人ではなく里見に変更され、遺書でも「里見とともに」成し遂げられなかったことへの無念さや感謝の気持ちが強調された。

✅ これらの描写は、これまでの唐沢寿明版との大きな違いであり、視聴者からは「財前の人間性の印象が変わる」など、友情描写に対する高い評価が寄せられた。

さらに読む ⇒ダ・ヴィンチWeb出典/画像元: https://ddnavi.com/article/d539981/a/

岡田版では、財前の人間性がより深く描かれ、視聴者の共感を呼んだようです。

各ドラマ版で主人公の解釈が異なることで、作品全体の印象も大きく変わりますね。

各ドラマ版の主人公・財前五郎の描写も、それぞれの解釈が加えられています

野心家で優秀な外科医である財前は、唐沢版では冷静さと医師としての誇りを、田宮版では弱さや反省を見せるなど、各俳優によって異なる側面が強調されました。

岡田准一版では、全5話という放送尺の制約から説明的なセリフが多く、心情描写の不足が指摘される一方で、自身の過ちを自覚し、弱さを見せる人間味あふれる描写が評価され、新たな解釈として受け入れられています。

財前の死の間際の姿も各版で異なり、それぞれが異なるメッセージを伝えています。

各ドラマ版の財前五郎の描写の違いは、それぞれの作品の個性を際立たせていますね。役者の解釈によって、同じ人物でもこんなにも印象が変わるのかと感心します。

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岡田准一主演『白い巨塔』2019年版!医療ミスの裁判を軸に、人間味あふれる財前、リアルな裁判シーンを描く重厚な人間ドラマ。現代医療の課題を浮き彫りにし、患者と遺族の想いを問う。