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『白い巨塔』はなぜ人々を惹きつけるのか? 財前五郎と里見脩二、二人の医師を通して読み解く人間ドラマの普遍性?『白い巨塔』の魅力:原作、映画、ドラマ化作品に見る、時代を超えた人間模様

野心と信念、相反する医師たちの生き様を描く医療ドラマ『白い巨塔』。名声と権力を求める財前と、患者に献身的な里見。あなたはどちらに共感する? 岡田准一版の゛狂気゛が際立つ財前、不器用な里見…彼らの対比は、人間の多様性を浮き彫りにする。権力闘争と医療倫理、そして『タクティクスオウガ』との意外な類似性も。あなたの価値観を揺さぶる問題作。

『白い巨塔』はなぜ人々を惹きつけるのか? 財前五郎と里見脩二、二人の医師を通して読み解く人間ドラマの普遍性?『白い巨塔』の魅力:原作、映画、ドラマ化作品に見る、時代を超えた人間模様

📘 この記事で分かる事!

💡 野心家の外科医・財前五郎と、良心的な医師・里見脩二という対照的な二人の医師を中心に物語が展開します。

💡 権力闘争、医療ミス、そして人間の欲望と葛藤を通して、人間ドラマとしての普遍的なテーマを描きます。

💡 映画、ドラマと形を変えてもなお愛される理由、そして各作品におけるキャラクターの魅力を解説します。

本日は、不朽の名作『白い巨塔』について、その魅力と多角的な視点から迫っていきます。

二つの正義と、それぞれの立場

『白い巨塔』、あなたなら財前?里見?どちらの生き方を選ぶ?

人それぞれだが、里見の生き方も考えさせられる。

大学病院を舞台に、教授の座を巡る権力闘争を描いた『白い巨塔』。

様々な人間模様と、社会的な影響について解説します。

小説『白い巨塔』あらすじなどをネタバレ解説!財前にはモデルがいた!?
小説『白い巨塔』あらすじなどをネタバレ解説!財前にはモデルがいた!?

✅ 小説『白い巨塔』は、大学病院を舞台に、野心家の外科医・財前五郎が教授の座を巡り、様々な人間模様の中で権力争いを繰り広げる物語。

✅ 原作は山崎豊子の小説で、1963年から1965年にかけて連載され、1966年に映画化、その後も何度もドラマ化されており、2003年版は最終回で高視聴率を記録した。

✅ 登場人物の名字が映画「シン・ゴジラ」に引用されたり、韓国でもリメイクされるなど、社会的に大きな影響を与えた作品であり、2019年にもドラマ化された。

さらに読む ⇒ホンシェルジュ出典/画像元: https://honcierge.jp/articles/shelf_story/7032

原作小説から映画、そして何度もドラマ化された『白い巨塔』。

その根強い人気と、現代社会への影響力に感銘を受けました。

医療ヒューマンドラマ『白い巨塔』は、野心あふれる天才外科医・財前吾郎と、患者に献身的な医師・里見脩二という対照的な二人の医師を中心に物語が展開します

読者は財前と里見、どちらの生き方に共感するかで、自然とそれぞれの派閥に分かれることになります。

財前は名声と権力を追い求め、後輩からの評価も高い一方で、里見は医学への信念を貫き、派閥争いに無関心で後輩からの信頼も厚い。

しかし、里見の正義感は時に融通の効かなさを生み、「うざい」「偽善者」といった評価を受けることもあります。

例えば、患者を救うための財前の行動を上司に告げ口してしまう場面など、里見の行動は、一部の視聴者にとって理解しがたいものでした。

私も『白い巨塔』は何度も観ていますが、時代が変わっても色褪せない名作ですよね。財前と里見、どちらの生き方も理解できます。

財前吾郎という男、その光と影

財前五郎、ドラマで印象激変?各俳優の演技の違いとは?

岡田版は狂気、唐沢版は原作に忠実。

岡田准一さんが演じた財前五郎。

その演技と、作品における財前像の変遷について、様々な視点から考察していきます。

岡田准一演じ切った ゛昭和テイスト゛脂ギッシュにギトギト財前五郎/芸能/デイリースポーツ online
岡田准一演じ切った ゛昭和テイスト゛脂ギッシュにギトギト財前五郎/芸能/デイリースポーツ online

✅ 岡田准一が、テレビ朝日開局60周年記念ドラマ「白い巨塔」で、あえて「脂ギッシュ」な財前五郎を演じ、昭和の男を体現した。

✅ 鶴橋康夫監督の意向を受け、岡田は権力への執着と転落を描くため、現代風のスマートさではなく、全エネルギーを注ぎ込んだ演技で挑んだ。

✅ 松山ケンイチ、寺尾聰、沢尻エリカら共演者とともに、令和最初の巨大ドラマにふさわしい作品になったと確信している。

さらに読む ⇒デイリースポーツ online出典/画像元: https://www.daily.co.jp/gossip/2019/05/09/0012313044.shtml

岡田准一さんの財前五郎は、これまでの財前像とは一線を画す印象でした。

役者さんの表現力によって、作品の深みが変わりますね。

著者は、初期は財前の利己的な行動に嫌悪感を抱いていましたが、物語を読み進めるうちに叩き上げの努力家としての側面や、野心によって成し遂げられた功績を理解するようになり、次第に財前の「憎めない」部分を見出すようになります。

テレビドラマ版では、岡田准一演じる財前五郎の「狂気」を帯びた自信が際立っており、過去の田宮二郎版、唐沢寿明版とは異なる印象を与えています。

過去の映像化作品との比較では、田宮版は弱さや人間味を、唐沢版は冷静さと医師としての矜持を表現しており、それぞれの財前像が描かれています。

原作の財前像にもっとも近いのは唐沢版であると評されています。

岡田さんの財前、脂ぎっていて良かったですよね!過去の作品と比較すると、それぞれの俳優さんの解釈の違いも面白いです。

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誠実な里見、野心的な財前。両者の対比が胸を打つ『白い巨塔』。人間ドラマと『タクティクスオウガ』の類似性に着目した考察も。あなたの価値観を揺さぶる作品。