Just Known Logo Menu opener

『あちらにいる鬼』小説と映画、複雑な三角関係と家族の絆とは?井上荒野の小説と映画化、瀬戸内寂聴との関係

井上荒野が父・井上光晴と瀬戸内寂聴の複雑な関係を描く『あちらにいる鬼』。作家と愛人、そして妻の三角関係を通して、愛と人生の深淵に迫る。父の人生、母の苦悩、そして作家としての葛藤。実体験に基づいた重厚な物語は、読む者の心を揺さぶる。寂聴も激賞した、家族の歴史を紐解く衝撃作!

『あちらにいる鬼』小説と映画、複雑な三角関係と家族の絆とは?井上荒野の小説と映画化、瀬戸内寂聴との関係

📘 この記事で分かる事!

💡 井上光晴と瀬戸内寂聴、そして妻の複雑な関係を描いた小説。井上荒野が執筆。

💡 映画では、寺島しのぶ、豊川悦司、広末涼子の豪華キャストで、小説を映像化。

💡 家族の愛憎、出家、そして書くことの意味を探求。観る者の心を揺さぶる作品。

それでは、この作品の魅力に迫るべく、各章に分けて詳しく見ていきましょう。

複雑な家族史と恋愛

井上荒野さんの小説「あちらにいる鬼」は、どんな家族の物語を描いているの?

光晴さんと寂聴さんの三角関係

小説『あちらにいる鬼』は、井上光晴と瀬戸内寂聴、そしてその家族の関係を描いています。

井上光晴の娘である井上荒野が、自身の家族の実話を基に、小説を執筆。

作家・井上光晴とその妻、そして瀬戸内寂聴…長い三角関係の心の綾井上荒野さん「あちらにいる鬼」

公開日:2019/02/08

作家・井上光晴とその妻、そして瀬戸内寂聴…長い三角関係の心の綾井上荒野さん「あちらにいる鬼」

✅ 井上光晴の娘である著者が、父と母、そして瀬戸内寂聴の関係をモデルにした小説「あちらにいる鬼」を執筆した背景には、寂聴さんとの再会がきっかけがあり、父の恋愛をなかったことにしたくないという寂聴さんの姿に心を打たれたことが挙げられます。

✅ 著者は寂聴さんから直接話を聞き、過去の出来事や出家に至る経緯について詳細な情報を得ていますが、創作を重視しており、事実と異なる部分も含まれていることを明記しています。

✅ 小説は、作家の白木篤郎とその妻笙子、そして篤郎と恋仲になる作家の長内みはるという二人の女性の視点で交互に語られ、両親の関係を客観的に描写することで、複雑な人間関係と心の内面を深く掘り下げています。

さらに読む ⇒好書好日|出典/画像元: https://book.asahi.com/article/12122549

複雑な人間関係を、異なる視点から丁寧に描き出していると感じました。

事実に基づきながらも、創作を通して登場人物の心情を深く掘り下げていますね。

井上荒野さんは、戦時中の体験を描いた詩で知られる作家、井上光晴さんを父に持ち、その複雑な人生と恋愛を題材にした小説『あちらにいる鬼』を執筆しました。

小説は、光晴さんと瀬戸内寂聴さんの関係、そして光晴さんの妻との三角関係を描いています。

光晴さんと寂聴さんの関係は、光晴さんが出家を決意するほどの大きな影響を与え、二人の複雑な恋愛模様は、小説を通して描かれています。

昭和の文壇を賑わせた井上光晴と瀬戸内寂聴の関係性。興味深いねぇ。小説を読むのが楽しみだ。

禁断の恋と心の葛藤

「あちらにいる鬼」の主人公は誰と恋愛関係に発展する?

長内みはる

映画「あちらにいる鬼」は、小説をベースに、不倫と出家というテーマを描いています。

映画ならではの視点、役者の演技、見るべきポイントが満載です。

あちらにいる鬼』
あちらにいる鬼』

✅ 映画「あちらにいる鬼」は、井上荒野の小説を映画化したもの。作家・長内みはる(寺島しのぶ)が、既婚の作家・白木篤郎(豊川悦司)に惹かれ、ダブル不倫に陥る物語を描いている。

✅ みはるは白木に執着する一方、白木の妻・笙子(広末涼子)は冷静に夫の行動を見守っている。最終的にみはるは出家を選択し、笙子は夫の不倫を受け入れ、夫婦生活を続ける道を選ぶ。

✅ 映画では、男性監督ならではの視点で、白木に対する甘い描写が見られる一方で、女性登場人物の複雑な心情がリアルに描かれている。寺島しのぶの坊主頭など、見どころも満載で、寂聴さんの生き様を彷彿とさせる作品となっている。

さらに読む ⇒シネルフレ出典/画像元: http://cineref.com/review/2022/11/post-1189.html

映画ならではの表現方法で、登場人物たちの心の葛藤が鮮やかに描かれているように感じました。

特に、女性たちの心情描写が印象的です。

小説『あちらにいる鬼』は、光晴さんと寂聴さんの関係を、作家である白木篤郎と長内みはるという架空の登場人物を通して描いています。

白木は、妻の笙子がいるにもかかわらず、みはるとの恋愛関係に発展させます。

笙子は二人の関係に気づきながらも、平静を装い、みはるとの関係は続きます

不倫を題材にした映画は多いけど、出家という選択肢が描かれているのは珍しいわね。人間の業を感じます。

次のページを読む ⇒

瀬戸内寂聴と大江光晴の秘めた恋。井上荒野が家族史を掘り下げ、愛と人生を描く。父の魂が喜ぶ、魂揺さぶる問題作。