高橋秀実氏のこと、知ってる?ノンフィクション作家の死と作品を振り返る?ノンフィクション作家、高橋秀実氏を追悼
ノンフィクション作家、高橋秀実氏。その鋭い視点とユーモア溢れる筆致で、社会の奥底を照らし出す。代表作『ご先祖様はどちら様』で小林秀雄賞受賞。『はい、泳げません』『からくり民主主義』など、幅広いテーマを扱った作品群は、読者の心を掴んで離さない。2023年には、逝去した高橋氏が認知症の父との日々を綴った『おやじはニーチェ』が出版。その死を悼むとともに、彼の作品を通して、人間探求の旅を共にしたい。
💡 高橋秀実氏の代表作『おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日―』は、哲学と介護をテーマにした画期的なノンフィクション作品です。
💡 『弱くても勝てます』や『はい、泳げません』など、高橋氏の幅広い作品群とその魅力をご紹介します。
💡 高橋秀実氏の突然の訃報とその追悼の動き、そしてその作品が私たちに残したものを考察します。
高橋秀実氏の作品を通して、私たちが何を感じ、何を学ぶことができるのか、一緒に見ていきましょう。
高橋秀実氏の経歴と主な作品
高橋秀実氏の最新刊は何?
「おやじはニーチェ」
高橋秀実氏の生い立ちから作家としての活動、そして数々の受賞歴について掘り下げていきます。
公開日:2023/03/04

✅ 高橋秀実さんの著書「おやじはニーチェ 認知症の父と過ごした436日」は、認知症の父親の介護を通して、哲学や文学作品を通して認知症に新たな視点を与え、体験型ノンフィクションとして書かれた。
✅ 著者は、父親の繰り返す話に最初はうんざりしていたが、妻の一言がきっかけで、父親の言葉をノートに記録し始めた。
✅ ノートに記録することで、同じ話と思われていた内容が少しずつ変化していくことに気づき、父親の言動がニーチェなどの哲学や文学作品と結びつき、新たな解釈が生まれた。
さらに読む ⇒アエラドット時代の主役たちが結集。一捻りした独自記事を提供出典/画像元: https://dot.asahi.com/articles/-/1431?page=1お父様の介護を通して哲学と向き合う姿は、考えさせられるものがあります。
認知症をテーマにした作品は、現代社会に新たな視点を与えてくれます。
高橋秀実氏は、1961年生まれのノンフィクション作家です。
東京外国語大学モンゴル語学科を卒業後、テレビ番組制作会社を経て作家に転身しました。
代表作に『ご先祖様はどちら様』、『「弱くても勝てます」開成高校野球部のセオリー』などがあります。
小林秀雄賞、ミズノスポーツライター賞優秀賞などを受賞しています。
主な著書に『TOKYO外国人裁判』『素晴らしきラジオ体操』『からくり民主主義』『はい、泳げません』『趣味は何ですか?』『男は邪魔!』『不明解日本語辞典』『パワースポットはここですね』『定年入門イキイキしなくちゃダメですか』『道徳教室いい人じゃなきゃダメですか』などがあります。
最新刊は2023年1月25日発売の『おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日―』です。
高橋秀実先生のような素晴らしい作家がいたことを、もっと多くの人に知ってもらいたいものです。最近の若い人は活字離れしているから、こういう情報も貴重だね。
『おやじはニーチェ』の内容紹介
認知症の父の介護、どんな発見があった?
自立の概念を問い直した
『おやじはニーチェ』の内容を通して、認知症に対する新たな視点を探求します。
公開日:2023/03/19

✅ 高橋秀実さんは、アルツハイマー型認知症と診断された父の介護を通して、父の認知症が「何もできない」のは本当に認知症のせいなのか、それとも昔からそうだったのかという疑問を持つようになった。
✅ 特に、アメリカの認知症の診断基準にある「自立した生活が送れない」という項目を見て、父は昔から自立していなかったのではないかと考えた。
✅ また、父が認知症になる前から、家父長的な態度で妻に頼り切りだったことから、「家父長制型認知症」という言葉を使って、父の状態を表現している。
さらに読む ⇒婦人公論|芸能、事件、体験告白……知りたいニュースがここに!出典/画像元: https://fujinkoron.jp/articles/-/7737?display=full認知症というテーマを、哲学的な視点から捉え直す試みは興味深いです。
病気に対する固定観念を揺さぶるような内容ですね。
高橋秀実さんの息子、秀実さんは亡くなった父親の介護の日々を綴った本『おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日―』を出版しました。
著者は、父親の認知症診断に疑問を持ち、医学的な診断に疑問を呈しています。
父親は「自立できない状態」ではなく、元々自立していなかったと主張し、認知症とされる特徴も、むしろ認知しているからこそ取り繕っているのではないかと考察しています。
秀実さんは、父親の言葉を「孤独も学問の概念に過ぎない」と解釈し、学問の枠組みで人間を理解しようとすることに抵抗を示しています。
また、父親が亡くなった奥さんをスーパーの前でじっと待つ姿に、ニーチェやサルトルの哲学的な意味を見出しています。
著者は、秀実さんのこの本は、父親への最高の親孝行であると結論づけています。
認知症の父親との生活をニーチェの哲学と重ねて表現するなんて、本当にユニークな視点ですね。深い感動を覚えます。
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高橋秀実のおすすめ作品ランキング!社会や人生を独自の視点で描く、ノンフィクション作家の珠玉の作品たち。新刊情報も。高橋秀実氏を偲んで。