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吉増剛造と谷川俊太郎:詩の深淵への旅路とは?詩人・吉増剛造と谷川俊太郎の詩世界

吉増剛造が「詩の光」を見出した、谷川俊太郎の初期作品『鳥羽』。言葉の意味を超え、疾走感と寂しさを表現する吉増の詩と呼応するように、谷川の詩は言葉の奥底にある光を照らし出す。孤独と純粋さを内包する『鳥羽』は、詩の本質、自然、そして人間の存在を問いかける。吉増剛造が敬愛する谷川俊太郎の詩世界を紐解く、言葉の宇宙への旅。

吉増剛造と谷川俊太郎:詩の深淵への旅路とは?詩人・吉増剛造と谷川俊太郎の詩世界

📘 この記事で分かる事!

💡 吉増剛造の詩作における世界文学的側面と、言葉と世界の断絶について考察します。

💡 谷川俊太郎の詩に吉増剛造が見出した「詩の光」とは何かを探求します。

💡 二人の詩人が互いの作品を通して見出した、詩の孤独と普遍性について明らかにします。

それでは、吉増剛造の詩の世界から、その魅力に迫っていきましょう。

言葉と世界の断裂:吉増剛造の詩の世界

吉増剛造の詩の魅力は?

言葉の美と表現の多様さ

本シンポジウムでは、吉増剛造の詩作における世界文学的側面と脱中心化の運動について考察します。

開催報告:オンラインシンポジウム「吉増剛造の詩業ー世界文学の中の」–早稲田大学文学学術院国際日本学
開催報告:オンラインシンポジウム「吉増剛造の詩業ー世界文学の中の」–早稲田大学文学学術院国際日本学

✅ シンポジウム「世界文学の中の吉増剛造」は、吉増剛造の詩作における世界文学的側面と脱中心化の運動について考察する内容でした。

✅ アメリカ人詩人Forrest Ganderは、Zoomを通じて「Letter to Gozo from CA」と題したテキストを読み上げ、吉増剛造のパフォーマンスの本質が、自らに拘束・不自由を課すことで、エゴや自意識のコントロールから抜け出して限界を超えた表現になるという視点を紹介しました。

✅ 質疑応答では、日本語から英語、英語から日本語への通訳が行われ、Gander氏のテキストと吉増剛造の詩作に関する活発な議論が展開されました。

さらに読む ⇒早稲田大学出典/画像元: https://www.waseda.jp/flas/gjs/news/2537

吉増剛造の詩は、言葉の意味を超越した表現を追求していると私は考えます。

彼の詩は難解ながらも、言葉の美しさと表現の多様性を感じさせてくれます。

現代日本を代表する詩人、吉増剛造は、言葉の意味ではなく詩の価値を無限大にしたいという欲求から、言葉の意味を追い求めていません。

そのため、彼の詩にはストーリーや物語性はありません。

疾走感や投げやりとも言えるような寂しさを表現し、言葉と世界の関係性を探求するような作品です。

詩集に収録されている写真は、詩に断裂のような、激しい句読点を加え、外界との断裂を表現しています。

難解で理解し難いものもあるかもしれませんが、言葉の美しさや表現の多様さを感じることができる、魅力的な作品です。

吉増剛造さんの詩は難解で理解が難しいですが、言葉の奥深さや表現の多様性を感じることができ、大変興味深いですね。

詩の光を巡る対話:吉増剛造と谷川俊太郎

谷川俊太郎の「鳥羽」の衝撃的な冒頭の一句が示すものは?

詩と非詩の境界

谷川俊太郎の初期作品『鳥羽』に宿る「詩の光」を、吉増剛造さんがどのように見出したのかを考察します。

谷川俊太郎「鳥羽」…詩人・吉増剛造が見た「詩の光」(吉増剛造)
谷川俊太郎「鳥羽」…詩人・吉増剛造が見た「詩の光」(吉増剛造)

✅ 谷川俊太郎さんの初期作品「鳥羽」は、詩人・吉増剛造さんが忘れられない作品として挙げ、その作品に「詩の光」を見出しています。

✅ 吉増さんは「鳥羽」に、言葉を超えた、地名のように古代からの深みを感じ、それが谷川さんの詩の光であると解説しています。

✅ 吉増さんは、谷川さんの詩は表面的には分かりやすくとも、その奥底に「詩の光」が宿っており、それが「ほんとうのよい詩」であると述べています。

さらに読む ⇒現代ビジネス講談社出典/画像元: https://gendai.media/articles/-/141905

谷川俊太郎の詩が持つ奥深さ、言葉を超えた響き、そして「詩の光」という表現に大変感銘を受けました。

吉増剛造さんの解釈も素晴らしいですね。

詩人・吉増剛造は、谷川俊太郎の初期作品『鳥羽』に深い哲学性を見出し、その作品に宿る「詩の光」を高く評価しています。

『鳥羽』の衝撃的な冒頭の一句「何ひとつ書く事はない」は、詩人でありながら詩人ではないという谷川俊太郎のアイデンティティを表現し、言葉の響きと感情の深みを融合させています。

吉増剛造は、『鳥羽』に宿る「詩の光」を、自然描写や言葉の力を通して感じ、詩の本質は表現そのものではなく、受動的な感性と存在そのものにあると主張しています。

谷川俊太郎さんの詩作品に、吉増剛造さんが見出した『詩の光』とは、一体どのようなものなのか、非常に興味があります。

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吉増剛造が語る、谷川俊太郎詩の「ひとりぼっち性」。孤独ではない、純粋な魂の光。初期作品『鳥羽』に見る、言葉の奥底にある自然と生命の輝き。