谷川俊太郎、死生観、詩の世界を探る?90歳現役詩人の生き方
詩人・谷川俊太郎、92歳で逝去。90歳を超えても、自然体で生と死に向き合い、詩作を続けた。代表作『二十億光年の孤独』に見るように、宇宙と人間、孤独と繋がりを独自の感性で表現。死を恐れず、人生の一部として受け入れる姿勢は、多くの人々に共感を呼んだ。晩年の詩集「虚空へ」に見る、死者との対話、そして広大な宇宙への想いは、彼の詩が永遠に輝き続けることを示す。
💡 谷川俊太郎は、生と死を自然なサイクルとして捉え、死を恐れず、むしろ人生の一部として受け入れる姿勢を示している。
💡 代表作『二十億光年の孤独』に代表されるように、宇宙と人間の孤独、繋がりをテーマにした詩を多く生み出している。
💡 90歳を超えてもなお、詩作、絵本、エッセイなど、多岐にわたる分野で創作活動を続け、読者を魅了している。
それでは、谷川俊太郎さんの死生観、詩の世界、そして晩年の活動について、詳しく見ていきましょう。
谷川俊太郎さんの生と死への向き合い方
谷川俊太郎さんは、どのように年齢を重ねていますか?
自然体で、穏やかに
谷川俊太郎さんの生と死に対する考え方について焦点を当て、その詩作の背景にある哲学に迫ります。
公開日:2023/03/01

✅ 谷川俊太郎さんは、死を「脱ぎ捨てた洋服」「抜け殻」のようなものと捉え、死後も魂のようなものが残ると考えています。生と死はフェードイン、フェードアウトのように繋がっていて、死は瞬間的なものではなく、生きることの中に後を引くものだと語っています。
✅ 谷川俊太郎さんは、死生観に影響を与えた体験として、戦時中の空襲で見た焦げ付いた死体を挙げ、20代から死をテーマにした詩を書き続けてきました。老いることへのリアルな感覚も語り、親しい人を亡くした時の悲しみは、時間が経ってからじわじわとやってくることを明かしています。
✅ 谷川俊太郎さんは、葬送の仕方を自分で選ぶ人々は、生前と同じように自分を大切にしており、美意識の表れだと考えています。また、故人が残した言葉や作品は、生前の性格や人となりを反映していると述べています。自身は、詩や文章が記憶として残れば十分であり、葬送の仕方は特にこだわりがないと語っています。
さらに読む ⇒朝日新聞+:世界のいまを伝えるウェブメディア出典/画像元: https://globe.asahi.com/article/14849146死を身近なものとして捉え、老いを受け入れる谷川さんの姿勢は、私達に生き方について新たな視点を与えてくれますね。
谷川俊太郎さんは、17歳から詩作を始め、詩以外に散文、絵本、童話、翻訳、脚本、作詞など、多岐にわたる分野で活躍してきた詩人です。
90歳になった今も、パソコンで執筆を続け、日々の生活を大切にしながら自然の一部として生きていると語ります。
谷川さんは、年齢を意識することはなく、川の流れのように自然体で生きていると表現し、老いていくことも自然の一部だと受け止めています。
息子である谷川賢作さんとの音楽と詩の朗読コンサートなど、音楽への愛着も深く、クラシック音楽を聴くことに癒やされる日々を送っています。
また、ITにも精通しており、インターネットで好みの音楽サイトを見つけたり、ネットショッピングを利用したりするなど、積極的に新しい技術を取り入れています。
コロナ禍を経て、一人の時間と他人の存在の大切さを改めて実感した谷川さん。
長年の友人や家族とのつながりは、たとえ会えなくても心の中に生き続けていると語り、死を「生からの解放」と捉え、自然に戻ることを恐れない穏やかな心境を語っています。
死を恐れず、自然体で生きる姿は、今の私達にはなかなか難しい生き方ですね。若い頃から死に向き合ってきたからこそでしょう。
死を恐れない生き方
谷川俊太郎さんは、死をどのように捉えていますか?
人生の一部として受け入れる
谷川さんの死生観から紐解く、死を恐れない生き方。
晩年の創作活動にも触れながら、その秘密を探ります。

✅ 谷川俊太郎さんは90歳にしてなお現役で、詩人としてだけでなく、様々な分野で活躍されています。年齢を重ねても自然の一部として生き、日々の生活を大切にされているとのことです。
✅ 谷川さんは、コロナ禍を経験し、一人の時間と他者の必要性を改めて感じたと語っています。長年築き上げてきた友人関係や家族とのつながりは、たとえ死別しても心の中に生き続けると信じているため、死を恐れていないそうです。
✅ 谷川さんはITにも精通しており、パソコンやネットショッピングなどを活用し、健康維持にも積極的に取り組んでいます。健康法としては、昔教わった呼吸法で体操をし、室内自転車を漕ぐことを習慣化しているそうです。
さらに読む ⇒毎日が発見ネット出典/画像元: https://mainichigahakken.net/life/article/90-1.php年齢を重ねても、様々なことに挑戦し、変化を恐れない姿勢は素晴らしいですね。
私も見習いたいと思います。
谷川俊太郎さんは、死後には魂のようなものが残ると信じ、生と死はフェードイン、フェードアウトで繋がっていると語ります。
死を避けて生きるのではなく、死と向き合いながら生きることを重要視し、自身の作品を通して多くの人に共感を得ていると述べています。
幼少期の体験から死への意識が芽生え、若い頃から作品に死をテーマとして取り入れてきました。
近年は肉体的な老いを意識するようになり、親しい人の死も経験を通して、死は悲しみだけでなく、思い出と共に自分の中に残り続けるものだと感じています。
故人の埋葬方法や死後への準備は、その人の生前の個性や価値観を表すものだと考え、自身の死後については特にこだわりはないと語ります。
自然に還ることを望みつつも、息子や娘に任せるつもりで、具体的な希望は出さないとのことです。
谷川俊太郎さんは、生と死を自然なサイクルとして受け止め、死を恐れるのではなく、人生の一部として受け入れることの大切さを教えてくれます。
死を恐れないという考え方は、年齢を重ねるごとに難しくなるものですが、とても興味深いです。彼の作品を読んでみたくなりました。
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谷川俊太郎、92歳で逝去。代表作『二十億光年の孤独』は、宇宙的孤独と人間の繋がりを描く。詩人の奥深い内面世界と普遍的なテーマが、読者の心に響く。