『白い巨塔』は時代を超えて愛される──映像化の歴史と財前五郎像の変遷を徹底解説!『白い巨塔』各バージョンの見どころ:映画・ドラマ、それぞれの財前五郎
山崎豊子の名作『白い巨塔』、時代を超えて愛されるその映像化作品群。田宮二郎、岡田准一ら名優たちが演じた財前五郎の姿を通して、医療現場の葛藤、人間の欲望と弱さを描く。1978年版は田宮二郎の遺作にして、児玉清との対決が光る。各ドラマ版の違い、社会的なメッセージ、そして俳優たちの熱演。今もなお心に残る、不朽の名作を紐解く。
💡 山崎豊子の小説『白い巨塔』は、巨大病院を舞台に、医師たちの野心と葛藤を描いた作品です。
💡 映画版、昭和版、平成版、令和版と、各時代を代表する俳優たちが財前五郎を演じ、それぞれの解釈が光ります。
💡 作品ごとに異なる人間ドラマが展開され、医療現場のリアルな描写を通して、現代社会にも通じる問題提起をしています。
それではまず、『白い巨塔』という作品がどのような物語なのか、そしてこれまでの映像化作品について、ポイントを絞ってご紹介いたします。
『白い巨塔』の映像化の歴史
「白い巨塔」は何度映像化されたの?
6回
時代を超えて愛される理由を探るため、まずは各作品のあらすじと主要なキャスト、そしてその違いについて見ていきましょう。
公開日:2020/04/14

✅ この記事は、筆者がこれまで視聴してきた「白い巨塔」の映画版、昭和版、平成版、令和版の感想を、それぞれの作品の特徴や配役について詳しく述べています。
✅ 特に昭和版の田宮二郎演じる財前五郎への強い印象と、その後の作品との比較が中心となっており、筆者の個人的な視点から各作品のストーリー、キャラクター、配役について掘り下げた分析となっています。
✅ さらに、視聴者として感じるそれぞれの作品の良さや欠点、特に配役の評価について、具体的な描写を交えながら詳細に記述しています。
さらに読む ⇒の今日この頃出典/画像元: https://blog.shimaq.com/?p=853昭和版の田宮二郎さんの財前五郎は、その後の俳優たちにも大きな影響を与えました。
それぞれのドラマの違いを比較しながら、作品の魅力を探ります。
『白い巨塔』は、山崎豊子の原作小説を映像化した人気作品で、映画化1回、連続ドラマ化3回、スペシャルドラマ化2回と計6回にわたり映像化され、韓国でも連続ドラマ化されています。
1966年の映画版は、原作『白い巨塔』で描かれた部分までの物語で、田宮二郎が財前五郎、田村高廣が里見脩二を演じています。
この映画版は、財前の誤診により胃がん患者が死亡してしまうことから、財前と里見の対立が描かれます。
1967年のドラマ版は、映画版に続く形で、佐藤慶が財前五郎、根上淳が里見脩二を演じています。
このドラマ版は、財前が教授選を勝ち抜き、浪速大教授になるまでを描いています。
1978年のドラマ版は、映画版と続編の『続・白い巨塔』を含み、財前の栄光と凋落を描いています。
田宮二郎が再び財前五郎を演じ、山本學が里見脩二を演じています。
このドラマ版は、田宮二郎の遺作となりました。
いやあ、どの作品もそれぞれの良さがあるものじゃ。田宮二郎版の財前先生は、本当にカリスマ性があったなあ。
1978年版『白い巨塔』:田宮二郎と児玉清の対決
田宮二郎と児玉清、対照的な2人の演技が光る「白い巨塔」。彼らの対決が生まれた背景とは?
役者哲学の違い
1978年版では、田宮二郎演じる財前五郎の最期が描かれています。
児玉清さんとの対決も見どころです。

✅ 田宮二郎は、1978~79年に放送された「白い巨塔」で、自身のうつ病と役柄である財前五郎の運命が重なり、撮影中に自身の最期を予感していた様子だった。
✅ 清水章吾は、田宮二郎が撮影中に頻繁に電話をかけたり、役柄に没頭しすぎてセリフを忘れてしまったり、自身の死を予感させるような発言をしていたことを語っている。
✅ 田宮二郎は、ドラマの撮影中に自身の死を予感し、撮影終了直後の1978年12月28日に猟銃自殺。ドラマの影響力は大きく、多くの視聴者が「白い巨塔」を観て医師を目指したという。
さらに読む ⇒アサ芸プラス出典/画像元: https://www.asagei.com/89734田宮二郎さんの演技には圧倒されますね。
役柄とご自身の状況が重なり、ドラマに深みを与えています。
1978年のフジテレビ版『白い巨塔』は、田宮二郎演じる財前五郎の人間的な弱さと、児玉清演じる関口弁護士との対決が見どころである。
田宮二郎と児玉清は、年齢、学歴、経歴が似ており、共に人気クイズ番組の司会者であったが、役者としての哲学は対照的だった。
田宮二郎はスター気質で豪快な生き方をしていた一方、児玉清は真面目で堅実な俳優人生を歩んでいたため、2人の対決は脚本を超えた興味深いドラマを生み出した。
ストーリーは、財前五郎の野望と東教授の嫉妬によるダーティーな選挙戦が中心であり、東教授の偽善的な策略が財前五郎の悪行を助長する様子が描かれている。
財前五郎と里見脩二の対比は、善悪を超えた複雑な人間模様を浮き彫りにし、里見脩二の善人ぶりが実は別の側面を持っていることに気づかされる。
全体として、1978年版『白い巨塔』は、田宮二郎と児玉清の演技力、そして複雑な人間関係と倫理的な葛藤を通して、人間の弱さ、欲望、そして医師としての使命を描いた傑作である。
児玉清さんの関口弁護士、すごく印象に残っています。正義感あふれる演技が、財前五郎の悪を際立たせていましたね。
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昭和版「白い巨塔」を徹底解剖!田宮二郎演じる財前の葛藤、豪華キャスト、衝撃の結末…作品の深層に迫る。過去作との比較も必見!